「・・・明良?

今なんつった?」


どす黒い声が聞こえ、明良は息を詰まらせる。




「すんません。」


「姉貴じゃなくて、お姉様でしょーが!」



「・・・はあ?!」


『そこかよっ!』ってつっこむ明良を見上げる。

そして、その綺麗な人と見比べた。




・・・確かに、似てる。

明良の・・・お姉さん・・・?





ふと、私の視線に気付いたのか、明良は少し呼吸を整えて言った。




「こいつは、俺の姉貴。

留学してて、家にいなかったんだ。」



『説明してなくてごめん。』と謝る明良に首を振る。

こいつ、姉貴、の2つにお姉さんは反応して睨んだけど、


ニッコリと優しく微笑み、「こんなバカをよろしくね。」と明良の頭をグリグリしながら言った。