「いや、それは・・・」


ポケットに手を入れたまま、また下を向いた明良。


こんなカッコイイんだもん。
そりゃあ、モテるよね。



また溜め息を気付かれないように時だった。







「あれは、彼女じゃないんだ。」




一瞬、喜びが沸き上がったけど、
この前の連ドラでもこんなシーンがあった。



浮気した時の言い訳だったっけ。




「・・・ふーん。」


小さく声を出すと、明良が顔を上げる。




「全然信用してないだろ?


あれは、彼女じゃなくって・・・」



小さく詰まる明良。




だから。
彼女じゃなくて、なんなのさ。


言い寄られてるだけだ、とか?


そんなんじゃ許せないよ?明良。










「あ!いたあー!」



その大きな声に、私達は振り向いた。