皆が見上げたのは、俺達が初デートで来た時はなかった新しいジェットコースター。

その怖さははんぱないらしい。



崖の上から真っ逆さまに落ちるような感覚だと、俺の友達は言ってた。



「ちょっ、ちょっと待って!」
焦り始めたのはもちろん美愛。


そりゃそーだ。


なんせ距離が凄く長い。

おまけに回転はするし、落ちて落ちて落ちまくる。


こりゃ、美愛は見学だな。


「えーーー?!」


何を聞かされたのか、美愛は素っ頓狂な声をあげた。


「大丈夫だって。隣に広がいれば」


・・・・・・・はい?


隣に俺?

って、もしかして・・・・・



「と、いうわけで!

1時まで別行動ねぇ〜」


『またここに戻ってくるように!』とか言いながら去って行った。



・・・・・あの〜。ジェットコースターは?


「乗れないって言ったら、別行動になっちゃった。
ごめんね?」



いや、逆に嬉しいっすけど。