〜明良Version〜


上着を渡すと焦りはじめた美愛


着てろっつってんのに


俺は情けないけどお前のせいで暑いんだよっ


Tシャツだって長袖だし



俺に言われた美愛は素直に着ると『ありがとっ』と恥ずかしそうに笑った



やべ・・・・
可愛すぎだろ


俺の上着を美愛が着ると全く違うものに感じる



なんとなく恥ずかしくて手を握らずにいると

トンッ


手が触れてしまった

そしたら小指だけ感触を感じた



ふと見下ろすと真っ赤になった美愛が俺の小指だけを握ってる



ぎゅっと握ったら小さくぎゅっと握り返してきた




そんな美愛が愛しくてしょうがなく思えたとき、美愛が呟いた




「明良ってさぁ、本当に私以外の子と付き合ったことないの?」


「は??
ないけど・・・・なんで?」


告られたことはあったけどその頃から美愛が気になってたしなぁ


「だって・・・私のしてほしいことはしてくれるし・・・・ってか、それ以上のことしてくれるから・・・・」

えっ、そーなん?
俺、そんなことしてんだ?

「別にそんな意識ないんだけどな・・・・
まあ、俺のしたかったことと一緒だったんじゃん?」