5分後

「はい。どーぞ。」


「お、ありがとう」


美味しそうにコーヒーを飲む


彼は山田清貴24歳
隣に住む幼なじみ
両親が仕事の都合で
あまり家にいないから
朝起こすのとお弁当をつくるのはわたしの日課だ
それと―――

「あいかわらず
コーヒーの入れ方うまいな
早く彼氏作って飲ましてやれよ」


ずきっ


心が痛むのがよくわかった


そう。わたしはきよ兄に10年以上恋してる


「んー、そう簡単に彼氏なんてできないよ
それよりきよ兄は?」


ほんとは嘘


高校入ってけっこう告白されるが
全て断ってる



だって、
いつかきよ兄と付き合えたら
なんて思ってるから


だから毎日頑張って
自分磨きしてるんだ



「実は、そのことなんだけど…」