ここ最近って…。

まだ一週間くらいしか経ってないのに…。

翠の病気は、そんなに深刻なのか?


嫌な予感が凄くする。


102号室につくと…、拓海が笑顔で言った。

「ママに会える!嬉しい!」

そう言って、ドアを開けた。


「…ママ~!!」


病室の中は静かだった。


「…え?拓海?…どうして?」

翠は、びっくりしていた。


「…ごめん、翠…寝てた?」

「…裕也…ううん、大丈夫だよ…でもどうして?」

「…拓海がさ、翠に会いたがっていて…」

「…そうだったんだ」

「ママ!昨日、夢で僕に会いに来てくれたでしょ?」


「…え?夢で?」

「うん!…ママ、…ママのこと忘れないでねって言ってた」

「本当に?」

「うん!」


仲良く話す、翠と拓海の姿を遠目で見ていると、…翠と目が合った。


俺は、反射的に目を逸らした。


「どうしたの裕也?ソワソワしちゃって…」

翠が軽く笑った。


「…いや、…別に…」

「そうだ!ママね、明日…おうちに帰ってくるからね!」

「えっ?本当に?嬉しい!やったー!」


「…でも翠…体は大丈夫なのか?」