「…やっぱ翠は笑ったほうがいい。これから何があっても、一人で泣くな」

「…そんな上から目線でも、裕也なりの優しさなんだね?」

「…あったりめーよ!困難上等だからな!」

「ありがとう…何だか元気でた!私、頑張るよ!頑張って闘うよ!」



俺は、思った。



どうして…翠はこんなにも強いのだろう…と。

いつだって…翠は俺に笑顔を見せてくれる。


どんなときだって…。


白血病と分かった今も…。

泣かずにめげずに笑っていてくれているんだ。




この夏…。

厳しい闘病生活が始まった。