そして、さらに高橋先生が次に言った言葉が、俺の頭を混乱させた。


「…翠さんは……白血病です……」



…翠が……


……白血病……？




頭が真っ白になる。


「…翠さんは、これから長期の入院が必要になります。そして、過酷な治療になると思います。とてもリスクの高い治療です」

「…せ、先生。待ってください。まだ頭がついていけません。…白血病って…翠がですか？」

「…はい」

「…だって翠は、元気でしたよ？体調をこじらせたのは、つい二日前のことです。そんないきなり白血病って分かるものなんですか？」


白血病なんだ信じられなくて…。

何かの嘘だと信じたくて…。


俺は、必死に問い詰めた。


「…白血病は、進行が早い病気です。翠さんがたとえ元気であっても、白血病は進行していたと思われます。…なので早く治療を開始しましょう」

「…そんな……そんなこと、急に言われても頭ついていきませんよ」

俺は、頭を抱えた。