いつかというだけで、いつという約束をくれない男の返事に、しょんぼりというように肩を落としている少女に、男は胸にある愛しい思いを全て声に乗せて、少女に告げた。

「忘れるな。俺はいつでも、お前のことを見ている。お前に何かあれば、すぐに飛んできて、お前を助ける」

必ずだ。
強い決意と誓いを、男は少女をまっすぐに見詰めて捧げる。

「お休み。よい夢を」

安らかな眠りが訪れることを願い、男は少女にそう告げると、そのまま庭に飛び降りて、するりと闇に消えた。