「杏璃。こっちきて」 ご飯も食べ終わり、テレビの前でまったりしていたあたしを、ゆづが呼ぶ。 『なに?』 「きて」 呼ばれた方へ行くとそのまま腕を引かれてゆづの膝の上に落ちた。 「新しいの、杏璃はどんなのがいい?」 ゆづの妖艶な声が耳を擽り、ゾクッとする。 『新しいの?』 「うん。新曲。」 『また出すの?』 「作れって言われた。」 『そっか』 「で、どんなのがいい?」