『ゆづ。お待たせ』 「…すっげぇ似合ってる。やっぱり買い取って正解だったな」 『…ありがとう』 「………」 全身をまじまじと見られるとすごく照れる。 ゆづは優しく微笑んであたしの頬を撫でながら「マジで可愛い」と言ってくれた。 「どっか行きたいとこあるか?」 『んー…』 「思い付かないなら、とりあえず飯食いに行くか」 『うん』 ゆづは車の鍵を指でくるくると回しながら玄関へ向かう、ぼーっとしていたあたしはそれを後から慌てて追った。