更に強く抱き付く。 『…ゆづ』 「ん」 『……ゆづ、』 「落ち着いたか?」 『…うん』 もう一人の世界じゃない。彼がいる。世界にイロがつく。 『こわ、かった…』 「ん」 『ゆ、めで、よかった…』 安心したと同時に頭に激痛が走る。 『…いたっ……』 「二日酔いだろ」