「あー俺。快斗だけどさ、しばらく泊まらせてくんね?」

『あ、全然いいけど、友乃ちゃんと別れたか?」

「まぁな。じゃぁ、これから行くわ」

『あぁ。』

何なんだアイツ。

男のクセに勘鋭い。

実は女なんじゃね?なんて思う俺の親友

―――――――――――星椎隼(ホシイハヤト)


「隼?ついたんだけど」

『あぁ?わかった』

―バンッ

「いった。勢いよく開けんなよ」

「え?そこにいたの!?ごめんね」


やっぱり、女だろって思わせるような天然ぶり。

こんなんだから25年間彼女できないチェリーボーイなんだよ。


「友乃ちゃんと何があったの?」

「何があったわけでもない。あいつに冷めただけ。男たらしだし」

「冷静すぎて怖いよ・・・今の快斗」

「だろうな。俺でもそう思う」

「でも、気になってる女子いるでしょ?」

「さぁな。わかんない。気になってるのか、気になってないのか」

「それは、恋だねー今頃青春ですか?」

「つうか、なんでそんなことわかんだよ」

「えー何年一緒にいると思ってんの?親友だろ?」

「まぁな・・・。お前・・・酔ってない?」

「えー気のせいだよー。まぁ、飲んで、オールしちゃおうか」

「あぁ。」


なんか、違う。

やっぱり違う。

求めていたものは

親友でも

友情でも

愛情でもない。

不思議なもの。

“想い”かもしれない。