未熟な恋人



低くて震える声に、私の気持ちは更に落ち込んでいく。

お腹の赤ちゃんを失くして以来、長い間行き来していた闇の中に再び入りこんでいくようで、体全部に痛みを感じる。

けれど、ちゃんと暁に謝りたい、そして、再び私たちが寄り添えるのなら、その選択肢は暁に渡したい。

「仕方ない、って私もずっと思ってた。悪いのは、私に突っ込んできたあの車の運転手で、私は犠牲者だと悲劇のヒロインになってた。
赤ちゃんが死んでしまう事を防ぐなんてできなかったって言い聞かせていたけれど。
それでも大人になるにつれて、高校生の私が妊娠した事がすごく罪悪に思えてきたの」

「罪悪って……それを言うなら、一番の原因は俺だろ。伊織を妊娠させてしまって、伊織の体にも心にも傷を負わせた俺が一番悪いんだ」

「ん……二人とも、責任を抱えなきゃいけない」

「伊織、俺が、悪いんだ……妊娠してる伊織を残して海外に行こうとしていて、伊織にはそれがストレスになってたんだよ、きっと」