私達が惹かれて、読みふけっていた作品の著者は去年亡くなっていた。
その事によって、潜在的にいたファンのリクエストが出版社に多く寄せられて、作品がリバイバルされたという一文に暁も私も驚いて。
言葉を失った。
私と暁の再会のきっかけとなった書籍。
思い出というにはつらすぎる過去。
その書籍を書いた作家さんの死。
これ以上、その作家さんの作品を二人で読み、思い出を築く事ができないという悲しみの中。
『未熟さ故の、後にひくことができない過ち』
とポップに書かれた意味を自分たちで受け止め直した。
過去を後悔しなければならないという、戒めにも似たメッセージを感じた、再会。
そう。
過去を後悔しても今更どうにもならないけれど、そうしなければならない、受け止めなければならない。
そんな、過去と現在の心境が混在している私の感情のふり幅は大きすぎて、やっぱり苦しい。
ふっとため息をついて、意識を戻して、ここは暁の家なんだとようやく思い返していると。
暁はすっとどこかに行って、手に何かを持って戻ってきた。

