卒業が近いという事と、ちゃんと結婚するという事で高校からの処分もなく出産へと希望をつなぐことができて。
『性別がわかる頃になれば、知りたいですか?』
産婦人科のお医者様に聞かれて興奮したのもあの日だったのに。
それから一時間も経たないうちに私のお腹の赤ちゃんの心臓は止まってしまった。
私は脳震盪と足の骨折だけで済んだのに、赤ちゃんの命は途絶えてしまった。
私の未熟な体では、赤ちゃんを守れなかった。
もしかしたら、私が勝手に思い込んでるだけで、医学的な根拠は何もないけれど、もう少し歳を重ねて成熟した体を持っていたならば、赤ちゃんは助かったのかもしれないと。
自分を責めて。
私が代わりに死にたかったと、何度も叫んで、実際に死のうとしたこともあった。
今ならば、命を自ら絶とうとするなんて、周囲を悲しませることなんてしてはいけないと思うけれど、あの時の私には正常な判断ができなかった。
そんな私を心配した家族は絶えず私の側から離れない日々が続いた。
暁をも受け入れられなくなったあの頃を思い出すと後悔ばかりだ。
だから、今こうして暁から
『好きだ』
と言ってもらえることも奇跡だと思える。
本当なら、お互いの悲しみを分け合って、一緒に乗り越えていくべきだったのに、私はそれを放棄して、それどころか暁をも拒否していた。
そんな私の事を、今でも。
「ありがとう……今も好きでいてくれて、ありがとう」

