店内奥から姿を現した2人。
「清二君」
「ッ!!」
「私も娘可愛さに今まで目を瞑って来たが、これ以上黙認する事は出来ない。今までの所業を踏まえても、君をこれ以上のさばらせる訳にもいかない」
「………」
会長夫妻を物凄い形相で睨んでいる。
「連れて行け」
「はい」
清二叔父さんは会長の指示で連行された。
そして……。
店内に残された俺ら。
「杏花さん、本当に申し訳ない。要、本当に悪かった」
会長夫妻は謝罪の言葉と共に跪いた。
「ちょっ、ちょっと何してるの!!」
俺は素早く歩み寄り、2人を立たせた。
「親であるわし等の責任じゃ…」
「爺ちゃん達が悪いワケじゃ無い。それは杏花だって分かってる…な?」
「はい。どうか……頭をお上げ下さい」
涙ぐむ2人に寄り添う杏花。
「杏花が無事ならそれでいい」
俺は柔らかい表情で2人を見つめた。



