彼に腕を掴まれ、連れて来られた所は隣りの部屋。
少し薄暗い部屋に凄い数の機械が。
私が部屋の中を見回したその時!!
『…ドンッ…ドスッ……バンッ…ウオォォォ~~ッ!!…』
彼らが視線を向けている先の機械から
物に衝撃が加わったような鈍い音と
男の人の叫び声が聞こえて来た。
……何? 今の……。
機械に集中している彼らの背後に
ほんの少し近づくと、
『ああああぁぁぁ~~~ああぁぁ~~』
発狂にも似た叫び声が聞こえた、
次の瞬間―――――。
『杏花ぁ―――――ッ!!一体、どこに行ったんだぁ―――――ッ!!……頼む……無事でいてくれ……』
「ッ!!」
私は慌てて両手で口を塞ぎ、彼らを睨み付けた。
今のは………要の声。
“どこに行ったんだ”って言ってたって事は…。
「フフッ……分かったみたいだね?」
振り向いた彼が冷笑している。



