やっぱり具合が悪くなった事を知っている。


それに、要に抱かれていないことも。


えっ!?ってことは……。


今まで要に抱かれてた事も知ってるって事?


私は一瞬にして血の気が失せた。


怖すぎる……恐ろしい。


全身がガタガタ震え始めると、


「俺の本気が分かって貰えた?」


「…………えぇ」


もう、この人とは言い争うくらいじゃ話にならない。


私は大きく息を吐いた。


すると―――――、


「分かって貰えたみたいだから、ご褒美をあげるよ」


「………」


「その部屋のカメラと盗聴器は処分するといい」


「え?」


「ただし、カナ兄や一条の人間にバレないように……ね?」


「………」


「元々、アナタの仕事の邪魔はするつもりはないから」


「じゃあ、業者を呼ぶわよ?」


「あぁ、いいよ。好きにするといい」