「でもさ。やっぱ家族なんだから心配じゃない?それなのに自分が大丈夫だったら、まあいっかって僕は思ってるんだよ?それって薄情じゃない?」

カズ君は笑いながら困っている。一気に話した後でなんか申し訳なくなってしまった。

「ちょっと冷たいかも知れないけど、たとえ家族だって自分が辛い時に人の事ばっか心配出来ないよ。」申し訳なさそうにカズ君が言う。

「誰だって自分の事は先に考えるよ。その後で人の事を考える」頷きながらゆっくりしゃべるカズ君を僕はただ見ている。

カズ君が続きをしゃべるのを待っていたけど、カズ君はそのまま黙ってしまった。

たまらなくなって僕は聞いた。

「リョウちゃんもそうなのかな?」