《屋上も暗かった。

でも、携帯の着信音と光だけは分かった。

私はそこに近づき、手を伸ばした。

取れそうで取れない。

ストラップが、どこかにひっかかっているみたいだった。

手元がよく見えない。身を乗り出して、覗き込む。

…なんとか外れた。でも、》