その後




俺は出頭しようと




公衆電話のある方向に歩きだした。




そして



角を曲がろうとした時だった。




カチャ……





彼がもたれかかっている扉が開こうとしているのが目に入った。





「え…」





…なんでだ?




まだ寝てるとばかり思ってたのに





こんな中途半端な時間に起きてくるなんて…





(彼が、知らせたのだろうか)





あれだけ守りたがっていた女性だ。




苦しんでる間…ずっと思い続けた女性だ。




きっと




自分がもう屍であっても






会いたかったんだろう…