もう寂しくなんてない
悲しくなんてない
怖くなんてない
死ぬことが怖くないなんて
俺も相当変わったんだな。
そう思い
恩師に近づく
そして倒れてしまった血にまみれた体を起こし
彼が守りたがっていた
あの彼女のいる扉にもたれかけさせた
そう…
「君はのかなかったんだね」
痛くても
苦しくても
……怖くても
逃げ出さなかったんだね
守りたいがために…
「………ごめん」
言ってもしょうがないことは分かっている。
でも、言わずにはいられなかった
「……本当に…本当にありがとう。」
たとえもう聞こえてないとしても
どうしても伝えたかった。
もしも
そう、もし
俺の罪が許されて
死罪にまで至らなかったなら
少しでも…また外の世界で暮らせる時間ができたなら
もう一度やり直すよ
もう……間違えないよ
たとえ
これからの人生が
うたかただとしても
それは
何一つ違わない
永遠の誓い。
