「…皮肉だな」






ここまで気がハッキリしたのはいつぶりだろう。





でももう遅い。





俺はたくさん罪を犯した。





そして






それに気づかせてくれた恩師はもういない





「ありがとう」って簡単な言葉さえも





もうコイツには聞こえないだろう








俺は床に腰を下ろし





その青年をみつめる。






そして







今まであった悲しいこと








苦しいこと





自分の犯した罪を思い返し







一人







涙した。