それから 涙はまた出なくなった。 でも私は泣いている。 声だけで……… 体から水分がなくなったような そんな錯覚に捕らわれた。 こんな風に 私は 涙がでなくなってもなお 泣き続けるのだろうか。 これから先 鏡夜を思い出すたびに 悲しみだけこみ上げるのだろうか。 楽しい思い出も なかったかのように 私の中の 鏡夜の笑顔さえも 消えていくのだろうか。