二年生で陸上部…


「あーっ!!」


思わず大きな叫び声をあげた蒼空に、周りの客が迷惑そうに視線を投げる。


「そ…蒼空ちゃん?どうしたの…?」


「美咲様っ…
忘れてたぁー!!」

驚き目を見開いているまま固まっている日向に「ごめんなさい!」と一言。


「え?え?何が?」

混乱状態の日向と食べかけのショートケーキを残して、颯爽と店から走り去る蒼空。


「ちょっ…蒼空ちゃーんっ!!」


追いかけようとした日向が店のドアを掴んだ途端、誰かに肩を叩かれる。


「なによこんな時にっ!!」