放課後は女子のもの。

だがしかし…


彼女はなにくわぬ顔で【羊会】の扉をくぐったのだ。


「美咲様…」


とうとう涙目になった蒼空は、ゆっくり三年三組に近づいていった。


「…【羊会】」


「邪魔」


「きゃあっ!」


突然、後ろから声が聞こえた。
驚いたせいか涙が止まっていた。


「「…」」


お互いがお互いの顔を見てしばらく見つめあう。