「何をやればいいんだ?」
社へ戻る道すがら
「そうですね。涼がキャンディーを渡しますし」
「涼も陽菜に返すのか?」
「一応陽菜も涼にチョコを渡しましたから」
今日帰ってから渡すことになっている。
「じゃあ俺は何にすれば」
そうなんだよね。
恭介さんがプレゼントするのは私にだけだから。
これは自惚れでも何でもないんだけど、 恭介さんが結婚前って言うか私と付き合 う前にお付き合いしてた女性にプレゼントするものは全部私が手配してたんだも ん。
考えたらかなり失礼な話しだわ。
「志織」
「あ、はい」
「ボケてないで考えろ」
何で私が怒られなきゃいけないんでしょう?
「そうですね。あ、ヘアアクセサリーなんかが」
「ん?」
目についたのはファンシーショップ
「このお店で見ましょうか?」
「……」
「あ、いいです。私が選んで買いますから恭介さんは先に戻って下さい」
「ん、頼む。金…」
「…それくらいあります」
「ん。じゃあな」
さっさと戻って行った。
……
…
相変わらずだわ。
お店に入り
目移りがしちゃうんだけど
結局シュシュと熊と花がついたヘアピンとピンクのリボンを買った。
これなら陽菜も喜ぶでしょう。



