「大人になるとな、熊五郎ともペン太郎とも寝られなくなるんだ」


そう言って私を見る。


そう、今 熊五郎とペン太郎は涼介の部屋で一緒に寝てる。


というか、何処へ行くのにも引きずって行く。


今年のお正月に、あの旅館『しょうざん』に行く時も持って行くと言って聞かない。


泣きわめいて結局持って行った。


当然、旅館のご主人夫婦に恭介さんはからかわれ…仏頂面!


涼介の熊五郎とペン太郎への執着心は私ゆずりだと恭介さんに言われた。


「え~くうとペンとねんねできにゃいの」


食べてたイチゴを落として


「しょんにゃのいや」


半泣き。


「恭介さん」


「だからな、まだ涼は大人にならなくていいんだ。まだ、パパとママの子供でいいんだ」