「ママ いこう」
陽菜がママの手を引っ張って歩き出します。
「涼は乗らないの?」
「うん。パパとまってる」
「じゃあお願いね」
ママと陽菜が行きました。
「クッククク…」
パパの笑い声が
「パパ」
「ありゃママも乗りたかったようだな」
「パパもそうおもう?」
「あぁ」
パパは凄く優しい顔でママと陽菜が歩いてるのを見てました。
パパはやっぱりママが大好きなんだと思います。
「涼は何で乗らないんだ?」
ベンチに座りながら
「だってパパ、あれかわいすぎるよ。あんなのにのってよろこぶのはおんなのこ とほいくえんにいってるちいさいこだよ」
「クッククク…涼はもう大きいもんな」
「うん。なんたって7歳だもん」
「ククク…そうだな」
パパが僕の頭をくしゃくしゃにしました。
「あ、パパ」
「ん?」
「ママにはないしょね」
「ん?」
「ママさぁ、ひなとおなじくらいのりたかったようだし、ぼくが『ほいくえんの こがのるものだ』なんていったのがバレたらママ『わたしはこどもですか』って ふくれるよ、きっと」
そうでなくてもママは可愛いしパパから たまに子ども扱いされて膨れてるもん。
「そうだな、膨れるな」
でもパパは膨れたママも好きです。



