ジェットコースターを降りて
「大丈夫か?」
「う、うん」
僕はちょっとふらついてパパの手を握りました。
パパと出口に行き
「涼」
「おにいちゃん」
ママと陽菜が待っててくれました。
「怖くなかった?」
「うん。ね~パパ」
「あぁ。涼は強いからな」
パパが目で合図をしてくれました。
「おにいちゃん、ちゅよいね~あのでんしゃものしゅごくはやかったよ。みんな 『キャ~』って」
陽菜にはジェットコースターが電車に見えたみたいです。
それより陽菜に尊敬されたみたいで、僕 は何だかくすぐったいです。
僕も『キャ~』って言ったんだもん。
四人で歩きながら
「次は陽菜も乗れるものに」
ママが言ったのでパパが
「あれはどうだ?」
パパが指差したのは
象や犬や猫の乗り物で高いところでゆっくりクルクル回ってるやつです。
「ひなのりたい」
「あれなら陽菜も乗れるわね」
ママも嬉しそうです。
ママも乗りたいのかなぁ。
でも
「ぼくはいいよ。ママとひなとでのってきて」
僕にはちょっと可愛すぎる気がします。
「じゃあ今度はママと陽菜で乗って来い。俺は涼と待ってるから」



