順番がきていよいよ乗り込みます。
「パパ いちばんまえだね」
「そうだな。怖くないか?」
「だいじょうぶだよ」
本当は初めてのジェットコースターなのでちょっと怖い気もしますがパパにから かわれたくないので頑張ります。
安全ベルトが下ろされいよいよスタートです。
「パパ?」
バーを握ってる僕の手をパパの大きな手が。
「パパちょっと怖いから涼の手を握っとくな。ママと陽菜には内緒な」
パパがニコリと笑いながら言いました。
本当はパパは怖いんじゃないと思います。
僕の手がちょっと震えていたからパパが 握ってくれたんだと思います。
パパはやっぱり優しいです。
ジェットコースターが動きました。
初めはゆっくりと上がって一番高い所に来たら…一気に降りました。
めちゃくちゃ早いです。
僕は思わず目を閉じて
「ギヤ~ パパ~ キャ~」
と叫んでしまいました。
そうすると僕の手を握ってるパパの手に力が籠りました。
僕は怖かったけどちょっと安心しました。
僕にはパパがついてるから。



