「分かりました。涼、今日は家に帰って来なさい。お祖母ちゃんには連絡しとく から」
「うん」
「ママ、ひなは?」
そのやり取りを聞いていた陽菜が
「ママがおくってくれるの?おむかえにきてくれるの?」
「うん…」
「陽菜、パパが送ってくから。迎えも」
「恭介さん、お迎えは私が行きますから。車で行くから大丈夫です。恭介さんもそんな毎日早出は無理でしょう?」
「……」
「恭介さん」
俺が反対するのが分かっているのか涼が
「パパ、ぼくもついていくから。ママにはくるまのなかでまっててもらうよ。そ れならいいでしょ?」
「涼」
志織が驚いたように涼を見ている。
確かに、やっぱり確りし過ぎだ。
「パパ」
「分かった。志織、涼に着いていってもらえ」
「恭介さん」
「ママ」
「分かったわ。涼お願いね」
「うん」
涼は得意顔
陽菜も
「ママとおにいちゃんがおむかえにきてくれるの?ひな、うれしいな」
「陽菜、いい子にしてるんだぞ」
「うん」
口の回りをパンの砂糖でべたべたにしながら満面の笑み。



