明くる朝
6時前に起き弁当作りにかかる。
ーー
ー
「恭介さん、おはようございます」
「志織、寝てないと」
「もう大丈夫ですから。あら、卵焼き」
「あ、あぁ」
「上手に巻けてますね」
「当たり前だ」
「フフフ…」
「なにがおかしい?」
「いえ、なにも。あ、陽菜おはよう」
階段から走り降りて来た陽菜が
「ママ、おはよ。おきてていいの?」
「もう大丈夫よ。ありがとう」
「うん。あ、パパおはよ」
「おはよう。相変わらず早いな」
「わっ!パパたまごやきだ。ちゅくってくれたんだね。ありがと」
抱き着いて来る陽菜を抱き上げて
「この弁当でいいか?」
「うん。おいしそうだね~」
満面の笑み。
頑張って作った甲斐があったというもんだ。
「さ、陽菜お着替えしようね」
「うん」
「志織、俺が」
またぶり返したら。
「大丈夫ですから。熱も下がってるし、 喉の痛みもだいぶ取れましたから」
陽菜の手を引いて二階へ
……
…
志織が起きられるんなら卵焼きだけ作らせたらよかった。



