Apasionado!3~俺様社長様の甘い誘惑~





「志織ちゃん、大丈夫か?」


会社に着くなり誠が部屋に入って来た。


「早耳だな」


「お袋さんが瑞穂に電話をかけてきた」


「…そうか」


「涼と陽菜は大丈夫なのか?」


「……」


志織が大丈夫なのかと聞くのは分かる。


だけど涼と陽菜が大丈夫かって、どういう意味だ?


俺が不貞腐れたのか


「怒るな。で、陽菜の弁当」


「ちゃんと作った。朝飯も確り食わせた」


「ハハハ…そうか。あ、陽菜は瑞穂に迎えに行かそうか?」


「いや、いい。今日もそんなに急ぎはないし。その分、早く出るけど」


「あぁ、それは構わないが、晩飯は?」


「マジにお前、心配性だな。禿げるぞ」


「なんとでも言え。俺は志織ちゃんと涼と陽菜が心配なだけだ。お前はどうでも いい」


「フッ 相変わらず憎まれ口だな。ちゃんと食わせてるから大丈夫だ」


「なら、いい。精々頑張れ」


肩をポンっと叩いて出て行った。