「あ、ママ」
下に降りると志織が部屋から出て来た。
「陽菜、おはよう。恭介さん、おはようございます」
「志織、寝てろって言っただろ」
「ママ、こえがおかしいよ」
陽菜の言うようにまだガラガラのまま。
「うん、声はちょっと…だけど」
「駄目だ!寝ろ」
「うん、ママねんねして」
そこに涼も降りて来て
「あ、ママ、おはよう」
「おはよう、涼」
「ママ、すごいこえ!おきちゃだめだ よ。はやくねて」
涼が志織を引っ張って和室にほりこんだ。
「パパ、だめじゃない。ママをおこしちゃ」
「誰も起こしてない」
なんで俺が涼に怒られなきゃならないんだ。
「ひな、かおあらお」
「うん」
「パパ、ひなのおべんとうつくってね」
言うだけ言って涼はさっさと陽菜を連れて洗面所へ。
全く!!
確りしすぎてんだろ。



