「さ、降りるぞ」
「うん」
陽菜は保育園の鞄と帽子を持って
あ、涼も起こさないと。
寝室へ入ると、こちらは気持ちよさそうに寝ている。
「涼、起きろ!朝だぞ」
「……」
「涼」
「……」
駄目だ。
全く起きる気配なし。
陽菜を降ろして、布団を捲り
「涼、学校に遅刻するぞ」
耳元で怒鳴ると漸く目を開けて
「パパ」
「おはよう。早く用意しろ」
「うん」
でもまだベッドから降りない。
あ~辛気くさい。
「わっ!パパなに」
涼を抱き上げて
「ほら、着替えろ」
涼の部屋にほりこむ。
あ~朝からくたびれた。
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