Apasionado!3~俺様社長様の甘い誘惑~





粥を温めて


「食えそうか?」


「はい」


「じゃあ口を開けろ」


レンゲに粥を掬い志織の口許へ。


「いいですって。自分で」


「いいから、ほら」


「……」


「ん」


「はい」


漸く口を開けて食べた。


「熱くないか?」


「大丈夫。美味しいです」


「ん」


結局、茶碗一杯綺麗に食った。


…やっぱり食い意地は張ってる。


この調子なら治るのも早いだろ。


薬を飲ませて


「ん、もう寝ろ」


熱も夕方よりは下がっている。


「はい。あの…恭介さん」


「ん?」


「明日」


「明日一日寝てろ。朝も起きるなよ」


「でも、みんなの朝御飯」


「大丈夫だから」


「でも陽菜のお弁当と送って行かないと」


「俺がするから」


「恭介さんがですか?」



「俺に出来ないことはない。ちゃんと保育園にも連れて行く。一応社長だから融 通はきくから」


「は、はぁ」


その不安そうな顔はなんだ?


腹が立つ。


「お前は心配しなくていいから。とにかく寝てろ。いいな」


志織を寝かせ布団を掛けて


「さ、もう寝ろ」


「はい、おやすみなさい」


「ん」


髪を撫でて額にキスをして


「ゆっくり寝ろ」


「はい」


部屋を出ようとしたら


「恭介さん…ありがとう」


「ん」