Apasionado!3~俺様社長様の甘い誘惑~





「パパ、えほん」


「はぁ?」


「パパ、ひなはまいにちママにえほんを よんでもらってるんだよ」


「そうか」


絵本の読み聞かせをしろってか。


「パパ」


「あ~分かった分かった」


二階に上がり涼は自分の部屋へ


陽菜の部屋に入り


「何を読むんだ?」


「えっとね、ももたろがいい」


『桃太郎』か。


絵本を取りだし


「さ、ベッドに入れ」


「うん」


横になった陽菜の枕元で読み始める。


…が、なかなか寝ない。


もう読み終わってんだが。


「陽菜、寝ないのか?」


「ママ…」


「ママは病気だからもう寝てるんだ。陽菜も寝ないと」


「パパ…いっしょにねんねしていい?」


「ん?」


「パパ」


俺の手を確りと握っている。


志織の病気がよっぽど堪えてるんだろう。


「じゃあ一緒に寝ような」


「うん」


陽菜を抱き上げて俺達の寝室へ


一緒にベッドに横になり


「おやすみ」


陽菜の額にキスをして


「おやしゅみなしゃい、パパ」


間もなく陽菜が寝た。


俺の手を握りしめたまま。