海岸へ出て
「わ~おおちいね」
初めて見る海に興奮してる。
「じゃばんじゃばんちてるね」
波が打ち返すのが少し怖いのか、恭介さんにしがみついて
「涼」
「なぁに、ママー」
「手、出してごらん」
涼の手のひらに貝殻を置く。
「わ~ちれい」
桜色に輝く貝殻
「桜貝だよ。綺麗だね」
「ちゃくらがい。うん、ちれい」
大事そうに握りしめる。
「ママー、りょうも」
私が貝拾いをしてると涼も真似して貝を探している。
そんな私達を見ていた恭介さんに
「パパーもちゃがちて」
恭介さんにも参加するように言ってる。
涼に言われたら仕方ないよね。
涼と一緒に探し始めた。
ほんと涼の言うことなら聞くんだから。
――
―
「そろそろ戻ろうか」
「そうですね。涼、帰るよ」
「やー」
「もう暗くなってきたよ。熊五郎とペン太郎が待ってるよ」
「くぅとペン…かえるぅ」
熊五郎とペン太郎のこと忘れてたのね。
走り出して…転けた。
「大丈夫?」
ちょっと泣きそうになりかけた時
「涼は男の子だもんな。これくらいでは泣かないよな。強いもんな」
恭介さんが一言一言噛み砕くように言うと
「りょう にゃかにゃいもん。パパーりょう、ちゅよいこ?」
「あぁ、涼は強い子だな。なぁママ」
涼を抱き上げて歩き出す。
「うん、涼は強い子だよ。ママ大好き」
「りょうもママーがらいちゅき」
ニコニコ笑顔全開



