暫くすると陽菜が退屈したみたいで


「おにいちゃん、ひなのろかわいた」


「おちゃのむ?」


「うん」


僕はリュックを下ろして中から水筒を出しました。


「はい、ひなこぼさないでね」


「うん」


お茶を飲み


「あいがと」


水筒を片付け陽菜に飴を一個あげました。


食べてる間は静かだから。


そのうち陽菜はうとうと寝てしまいました。


朝早く起きたからな。


陽菜はお出かけの時はめちゃめちゃ早起きさんです。


いつの間にか僕の膝に頭を置いて寝ています。


「あら、寝ちゃったのね」


「はい」


「僕達の降りる駅は次よ。そこから乗り換えね」


「はい」


おばちゃんに切符を見せて降りる駅を確認しました。