部屋に入って


「わ~」


涼が窓辺に走って行き海を見てる。


「ママーおみじゅかなぁ。ちらちらしちぇる」


そっかぁ、涼は海を間近に見るのは初めてだ。


「涼、あれは海だ」


「うみ」


「そうだ。海って言うんだよ。後から行ってみような」


「うん。くぅもペンもいこうねえ」


まさか海にも持って行くんですか?


ご主人達は笑ってるし…


恭介さんは!


やっぱり、しかめっ面だ。


「じゃあ、ごゆっくりね。何かあったら遠慮なく言ってね」


「はい、ありがとうございます」