お風呂場でも


「おにいちゃん、ひながあらっちぇあげるね」


なんて言いながら涼に構っている。


涼は


「もういいから」


って言うんだけど


「ひながしゅるの」


と聞かない。


涼も諦めて陽菜のなすがまま。


お風呂から出てジュースを飲んでいると


ピンポーン


「あ、パパだ」


ガチャッ!


「パパ、おかえりなさい」


「パパ、おかえりなしゃい」


「恭介さん、おかえりなさい」


「ん。ただいま。涼、おかえり」


「うん」


涼がニコッと。


「パパ、もうおにいちゃんはどこへもいかないんだよね」


「あぁ。今度お祖父ちゃんとこに泊まる時は陽菜も一緒に行けばいい。ただし」


「うん?」


「また喧嘩したら一人だけ行かす」


「は~い」


「ひなはけんかしにゃいもん。ひなはおにいちゃんだいしゅきなんだから」


プッと頬っぺたを膨らませ恭介さんを睨んでる。


恭介さんが陽菜を抱き上げ


「涼と陽菜は仲良しなんだな」


「うん。ひなとおにいちゃんはなかよちしゃん」


ニコニコ笑いながら恭介さんにしがみついている。


フフフ…


本当に涼が大好きなのね。