明くる朝
「じゃあ行って来る」
「パパいってらっしゃい」
チュッ!
陽菜がキスをして恭介さんは出勤。
朝ご飯の後片付けを済ませて
「陽菜、保育園に行こうか」
「うん。くう、ペンいってきましゅ。いいこでおるすばんしててくらしゃいね」
鞄を掛けて帽子を被り
「ママいこう」
「うん」
車に乗り
「ママ」
「うん?」
「おにいちゃん」
藤倉の家の前を通った時
「きょうかえってくるんだよね。おむかえにいくんだよね」
「そうだよ。保育園の帰りに行こうね。陽菜」
「なあに」
「おにいちゃんに会ったら何て言うの?」
「う~ん。ひなね、おにいちゃんにだいしゅきっていう」
「そうね」
「おにいちゃん、ひなをしゅきっていってくれるかな?」
ちょっと心配なのかな。
「大丈夫よ。お兄ちゃんも陽菜が大好きなんだから」
「うん」
やっとニッコリ
保育園に着いて
「じゃあ陽菜、お友達と仲良くね」
「うん。ママ、いってらっしゃい」
手を振って見送ってくれる。



