Apasionado!3~俺様社長様の甘い誘惑~




ピンポーン


「あ、おにいちゃんかな」


陽菜が玄関に走る。


ガチャッ!


ドアが開いて入って来たのは


「パパ」


「ただいま陽菜」


陽菜は『おかえり』も言わず恭介さんの後ろを見ていた。


「陽菜、どうしたんだ?」


「パパ、おにいちゃんは?」


「ん?」


恭介さんが私の顔を見て


「涼はお祖父ちゃんとこに泊まるんだ」


「かえってこにゃいの?」


「あ、あぁ」


リビングに行き陽菜を降ろし


「着替えて来るからな。陽菜、一緒に風呂に入るか?今日は涼がいないからパパと二人で入れるぞ」


恭介さん、その言い方はどうなんですか?


陽菜は泣きそうな顔をして


「ひなはママとはいるの」


私に抱き着いた。


「フッ 陽菜にふられた」


――





晩ご飯の時も陽菜は元気がなくいつもより食べる量が少なかった。


よっぽど涼のことが気になるのよね。


だけど頑固だから言わないし。


ほんとに恭介さんに似ているわ。