Apasionado!3~俺様社長様の甘い誘惑~




陽菜の部屋で寝るまで絵本を読んで


コンコン!


ガチャッ!


「涼」


「うん?」


「もう寝ないとね」

「うん」


私について下へ


「涼」


恭介さんが


「なぁに?パパ」


涼と一緒にリビングへ


「ママに言ったのか?」


えっ?何を。


「まだだよ。ひながママにくっついてたから」


「ん。志織」


「はい?」


「涼は明日、藤倉の家に泊める」


「えっ?」


夏休みといっても私も仕事はあるし、陽菜は保育園だけど涼は藤倉の家で夕方まで預かってもらってる。


だけど泊まるのは…


「涼、お祖父ちゃんとこにお泊まりするの?」


「うん。いまいえにいたらひながまた…」


「涼」


涼は涼なりに考えてんのね。


「じゃあお祖父ちゃんにお願い」


「さっき連絡入れた」


「あ、そうですか」

たぶん恭介さんのアイデアね。


「うん、分かった。じゃあ用意しなくちゃね。涼は歯を磨いてらっしゃい」


「は~い」


涼がリビングを出て行き


「一日離した方がいいだろ」


「そうですね」


「陽菜には言うなよ」


「……」


「また駄々を捏ねる」


「そうですね」


涼に張り合って自分も泊まるって言い出しかねないもんね。