「はぁ~りょう おなかいっぱい」
「ひなもいっぱい」
「フフフ…」
陽菜がお腹を擦ってる。
また小雪さん達と遊んでもらい…
「志織、そろそろ」
「そうですね」
「今日は本当に突然お邪魔して申し訳ありませんでした」
恭介さんが頭を下げてる。
「本当にいい祇園祭になりました。子ども達にも私達にも」
私も。
「いえいえ、こちらこそ。小雪が夕べ帰って来て涼君と陽菜ちゃんが可愛い可愛い言うて、そしてお父さんもお母さんも凄い素敵やって…そやからうちもお会いしたいなぁと思って誘わせてもろって、急やのに来てくれはっておおきに」
反対に女将さんに頭を下げられてしまった。
「また京都へ来はったら寄っておくれやすな」
「はい、ありがとうございます」
陽菜が
「ママ」
「どうしたの?陽菜」
何か泣きそうなんですけど。
涼が
「もうかえるの?」
こちらも寂しそうに。



