「あ~むししゃんだぁ」
陽菜が指差す先には夕べ見た蟷螂山が。
「あ、カマキリがうごいてる」
涼がビックリしたように。
「むししゃんうごいてるね~」
陽菜も真似して。
「パパ、ふねのかたちしてる」
涼が指差した先には大きな船の形をした鉾が。
「あれは『船鉾(フナボコ)』え」
「ママ~あれ」
陽菜が目にしたのは
あら、牛若丸と弁慶
「あれは『橋弁慶山(ハシベンケイヤマ)』言いますねん」
『五条の大橋』のシーンね。
他にも色んな鉾や山に涼も陽菜も大喜び。
時間を掛けて鉾が巡行するのを見て
「よかったです。美作さん、小雪さん ありがとうございました」
陽菜を降ろしお礼を。
「いえ、こちらこそ」



