それからまた歩き出して
「ふぁ~ぁ~」
陽菜が欠伸を
「もう陽菜は限界だな」
「そうですね。陽菜」
抱き上げようとすると
「いや」
小雪さんの手を確り握ってる。
「陽菜、眠たいんでしょう」
「ねむちゃくにゃいもん」
呂律も怪しいし。
「もう帰らないと」
「やだ~こゆきおねえちゃ~ん…」
あらあら、えらくなついたわね。
「陽菜ちゃん。ママの言わはるとおりえ。もう寝んねせな」
「おねえちゃん…ヒック…」
泣き出した。
「明日、巡行見はるんどすか?」
「はい、そのつもりです」
泣きじゃくる陽菜に
「陽菜ちゃん、ほな明日また会いまひょ」
えっ?
私と恭介さんに
「明日はうちも巡行見ますねん。陽菜ちゃん、明日はちゃんとお姫様のかっこしてるしな。そやから明日会おな。陽菜ちゃん寝んねせえへんかったら明日会えへんえ」
「いや~あ、あちたあうの」
「ほなな、今日はバイバイしよな」
「あ、あい」
何とか納得したみたいで
「陽菜、おいで」
「パパ」
恭介さんに抱き上げられて
「こゆきおねえちゃん、たくみおにいちゃん、おやちゅみなちゃい」
地下鉄の駅まで送ってもらい
「はい、おやすみなさい」
「こゆきおねえちゃん、おやすみなさい」
「涼君もおやすみなさい」
美作さんと小雪さんと別れて地下鉄でホテルまで



