Apasionado!3~俺様社長様の甘い誘惑~




次は陽菜の番


ハンドルに届かないし回す力もない。


「陽菜」


私が抱き上げて陽菜がハンドルに手をかけ


「ほな陽菜ちゃん、一緒に回そな」


「あい」


陽菜は真剣な顔そのもの。


舞妓さんと小さい女の子が御神籤を引くのが絵になるのか


バチバチッとシャッターの音が。


陽菜と小雪さんだけならいいけど…私まで写っちゃいますよ。


いいんですか?


ちょっと申し訳ない。


玉が手元に戻って来て


陽菜を下に降ろし


フフフ…また小雪さんの手を握ってる。


「七番」


陽菜が御神籤をもらい


「こゆきおねえちゃん」


あら、ママより小雪さんなのね。


小雪さんが陽菜と目線を合わせ


「陽菜ちゃん、よかったなぁ。『大吉』え」


「だいちき」


「フフフ…陽菜『だいちき』じゃなくて『大吉』」


「だ い き ち」


「うん、そうよ」


「りょうといっしょだね」


「そうね」


「おにいちゃんといっしょ?わぁ~い」


訳は分かってないないけど涼と一緒ってだけで嬉しいらしい。


「陽菜ちゃん、よかったねぇ」


「あい」


小雪さんに飛びきりの笑顔を見せている。